みなさんこんにちは、千葉県市川市国分の浅見音楽教室、ギター講師の浅見出です。
ブルースって不思議ですよね。前回のようにツーファイブをたくさん挿入してコード進行をアップデートしていくと、前回の時点で元のブルースの進行からはかなり外れているはずなのですが、それでもなぜか未だ「ブルースらしさ」みたいな雰囲気は失われていませんよね。
ブルースって何なんでしょう?
トニックが7thコードならブルース?
12小節ならブルース?
5小節目のIV7こそブルース?
等、いろいろと感じますが、まあ、それはまたの機会に。ちなみに上記の要因は全て否定出来てしまいますね。ジョン・リー・フッカー1人だけで全て否定出来ます笑
そんなこんなですが、今回もさらにコードを増やしていきましょう。レッツ・リハーモナイズ。
前回ツーファイブをたくさん入れた結果、出来上がったCのブルース進行はこちら。
|C7 |F7 |Gm7 |C7 |
|F7 |F7 |Em7 |A7 |
|Dm7 |G7 |C7 A7 |Dm7 G7 |
7小節目のEm7はEm7(♭)でも良い、なんて話でした。♭5はB♭音で、C7の7度とも合致しますしね。
はい。
今回は、5、6小節目でのんびりしている笑、F7に注目です。
もちろんF7自体に問題があるわけはないのですが、せっかく2小節もあるなら他のコードを挿入してしまおう!ってなわけです。
結論から言うと、
6小節目にF#dim7を入れます。
エフ・シャープ・ディミニッシュ(ト)・セブン(ス)
。。
名前は難しいですが、どうってことありません。なんと!
F7と1音しか違わない
のです!
それなのに変化感バツグン。コードトーンは、
F7
FACE♭
F#dim7
F#ACE♭
と、本当に1音だけの違いなんですよねぇ。そしてこのディミニッシュ、コードトーンはどこの音程も、
短3度
と、なっています。つまり、ディミニッシュのコードトーンを1音だけでも見つければ、そこから短3度でどこまででもいけてしまうわけですね。
アドリブはひとまずシンプルにコードトーンを演奏するのがオススメです。F7との違いがクッキリで分かりやすい!
このディミニッシュ、本当は使用するスケールも8音スケールで特殊だったり、掘り下げるととても楽しいのですが、それはまたの機会に。
このディミニッシュ、ひとまずF7のところには入れしまってみましょう!
で、こうなります。
|C7 |F7 F#dim7 |Gm7 |C7 |
|F7 |F#dim7 |Em7 |A7 |
|Dm7 |G7 |C7 A7 |Dm7 G7 |
すごいでしょう?元の、3コードのブルースがここまで変わるんですね。ここまで来ると、慣れない人はアドリブどころかコードを演奏するだけでも結構大変かな、と思います。
ちなみに、これがまあ、割と一般的なジャズ・ブルースの進行。ジャズ・ブルースだとEm7のところは普通にC7な事が多いかな。ってくらいです。
この進行をアドリブで演奏出来ればもうジャズ(またはジャズ的なもの)はかなり弾けると言って良いと思います。目まぐるしく変わるこの進行ですが、前回から変わったのはディミニッシュが入っただけ、順序良く、根気良く練習していけば確実に出来ますので焦らずにどうぞ。
そして、このところ毎回書いていますが、
ブルース(以外の曲も含め)にツーファイブ等新たな進行を加える場合、大事なのは、
・実際に曲そのもの(バンド全体)のコード進行を変えてしまっても、
・ソロイストのみがその時のアイデアでアドリブで、単独で変えてしまっても
どちらも問題ないわけです。
と、言うこと。3コードのブルース上でジャズ・ブルース的にカッコよく演奏するにはかなりのセンス等が必要かと思いますが、実際に伴奏されているコードと違うコードを想定したアドリブでも上手くサウンドする場合もあるって事です。
さて、次回はいよいよ最終回。これ以上細かくしてどうするの笑?ってところまでやってみましょう笑
それでは、また。
浅見音楽教室では楽器問わず、アドリブのレッスンもしています。ポップス、ロック、ジャズ、ラテン等あらゆるジャンルに対応出来ます。お問い合わせはお気軽に、下からどうぞ!